卒業生インタビュー

作業療法学科

2017.05.12

栗栖 祐子さん

◆作業療法学科2014年卒(広陵高校出身)

Q1.現在の仕事内容について教えてください。

 リハビリテーションには急性期と回復期がありますが、私は入院後1ヶ月~3ヶ月の急性期の患者様を担当しています。まずは、ベッドで身体を起こしたり、ご飯を食べたりといった日常の簡単な動作ができるようにリハビリをしますが、できるようになって喜ばれる姿を見るのが何よりもうれしいです。患者様のなかにはリハビリが予定通りに進まず、かんしゃくを起こされる方もいます。そんな時は、なるべく患者様の気持ちに寄り添うように努めています。

Q2.どんな時にやりがいを感じますか?

 患者様が笑顔で私に手を振ってくださったりすると、「今日も頑張ろう!」とモチベーションも上がります。また、退院された患者様が、「元気にしてる?」とわざわざ私の顔を見に来てくださることもあります。患者様の笑顔が最高のやりがいです。

Q3.リハビリテーションを行うにあたり、心がけていることはどんなことですか?

 笑顔で患者様に接すること、そしてなるべく患者様のお名前を呼びながらリハビリをすることを心がけています。この仕事は人対人。スムーズなリハビリには患者様とのコミュニケーションが不可欠です。患者様と心を通わせるために、出勤前にニュースで情報を仕入れたりして、何気ない会話の中で緊張をほぐすなどの努力をしています。患者様が意欲的にリハビリに取り組んでくださる場合はとても回復が早いのですが、苦痛をを伴うことも多く、中にはリハビリを嫌がる患者様もおられます。一人ひとりの様子を見ながら、いかにやる気を出していただくかも私たちの役目だと思っています。

Q4.普段から工夫している点はありますか?

 先輩から「リハビリは一対一だけでなく集団でもできるよ」とアドバイスをいただき、他のスタッフも一緒にラジオ体操をしたり、患者様同士の風船バレーを始めたりしました。患者様も、みんなで一緒にすることが楽しいようで、毎日同じ時間に組み込むことで生活リズムもできました。楽しい時間を過ごしておられる姿を見ると、私も幸せな気持ちになります。あとは、自分のスキルを上げるために、院内や県外での勉強会にも積極的に参加しています。介助の仕方一つとっても、ちょっとしたコツで患者様がスムーズに動けたりします。日々勉強の毎日です。

Q5.患者様にかけられた言葉で心に残っていることはありますか?

 急性期のリハビリをした後、患者様は回復期のリハビリに移られます。そのときに「最後まであなたが担当だったら良かったな」と言ってくださったことがあり、本当にうれしかったです。この仕事は責任が重く、正直大変だなと思うこともあります。けれど、患者様と同じ目標に向かって一緒に頑張れるとてもやりがいのある仕事です。これからも患者様とはもちろん、ご家族との信頼関係も築きながら、身体だけでなく精神面もしっかりサポートできるように頑張っていきたいです。

Q6.リハビリの世界に進んだきっかけは何ですか?

 もともと看護の仕事がしたかったのですが、高校の担任の先生に勧められてリハビリテーションカレッジ島根のオープンキャンパスに参加したのがきっかけです。リハビリの仕事の魅力はもちろん、アットホームな雰囲気も決め手になりました。奨学金制度も充実していて本当に助かりました。

Q7.学生生活はいかがでしたか?

 都会のように周辺に遊ぶところが多くないので、勉強に打ち込めたのもよかったと思います。私は学校の近くの学生アパートを借りていましたが、友達と食事を作ったり、一緒にお酒を飲んだり、楽しい思い出がたくさんできました。地域での交流も盛んで、そこで年代の違う方と話す機会が生まれ、コミュニケーション能力も身についたと思います。学園祭や球技大会などイベントも多く、クラスの団結も強くなりました。

Q8.実習はどうでしたか?

 心に残っているのが2年生の時の解剖実習。島根大学医学部にいて、実際に解剖している様子を見学するのですが、実際に目で見ることで人体の構造がイメージしやすくなりました。3年生の時に合計6週間、4年生の時に合計18週間の臨床実習がありますが、いろいろな経験をしたことで知識や度胸が身に付いたのだと今になって思います。リハビリの計画を立てるときに、学校の授業で使った教科書や資料を参考にすることもよくあります。後輩には、「教科書は卒業後も大切に!」と言っておきたいですね。

Q9.国家試験の勉強は大変でしたか?

 すごく大変でした! 国家試験が近づくと、夜9時まで学校に残って勉強できるのですが、先生が必ず一緒に残って指導してくださり、とても感謝しています。私は模擬試験になると普段の力が出せず、点数が悪かったんです。落ち込むこともよくありましたが、めげずに乗り越えられたのは先生が「次の模擬試験で200点を超えたらご馳走してやる」などと、いつもやる気を引き出す工夫をしてくださったからだと思います。国家試験に合格した時は本当にうれしかったですね。

Q10.社会人になるまでにしておいたほうが良いと思うことは何ですか?

 いろいろなことに挑戦し、しっかり遊ぶこと。社会人になるとなかなかプライベートな時間がとれません。やりたいことは学生時代に挑戦しておきましょう。あと解剖学と生理学はしっかり勉強しておくこと。リハビリ計画を立てるときに、頭に入っているといないとでは全然違います。学校で学ぶことは必ず自分の将来につながるので、手を抜かず頑張ってください。

2017.05.11

猪原 雄介さん

◆言語聴覚学科2014年卒(崇徳高校出身)

◆勤務先
地方独立行政法人 広島市立病院機構
広島市立リハビリテーション病院
リハビリテーション科 言語聴覚士

Q1.現在の仕事内容について教えてください。

 リハビリテーションが必要になる原因は病気や事故など様々ですが、私の場合は主に脳卒中の後遺症で話すことや食べることが困難になった患者様を対象にしています。主として回復期の患者様が対象であり、自立した日常生活が目標となります。もちろん、多くの場合、食べる・話すといった機能が完全に回復するわけではないので、携帯アプリを使って意思を伝えるような、代わりとなる方法を訓練に取り入れることもあります。理学療法・作業療法などのリハビリテーションに比べて新しい分野なので、過去の事例を踏まえて自分たちで試行錯誤しながら訓練方法を考えたりもしています。

Q2.どんな訓練方法があるか教えてください。

 言語聴覚の訓練は動きが少ないので疲れにくいと思われがちですが、患者様からすると、「頭を使って考える」そして「行動する」という流れになるので気持ち的には理学療法や作業療法よりも疲れるようです。だから「やりたくない」という気持ちにもなりやすいのです。自立していただくことが目標なので訓練は行いますが、いろいろな工夫もしています。実際に取り組んだ事例としては、集中力を高めることを目標にゲーム機を使って、患者様の好きなテニスのゲームをしたことがあります。ほかの訓練にも集中力は活かせますし、ゲームなら自宅に帰ってからでも継続して取り組んでいただけます。入院中は私たちがそばにいるので無理にでも訓練ができますが、帰宅してからも自主的に訓練を継続していただく必要があるのでこのような工夫をしています。

Q3.患者様の回復は、どうやって判断していますか?

 どのリハビリテーションでも難しいのが「評価」だと思います。基本的に私たちが実施する検査は「点数」によって評価されるものが多く、その点数で機能の向上や低下を判断します。検査の時にたまたま出来ただけということも考えられますので、いろいろな検査をしています。しかし、一番大切なことは「会話した時の様子」や「普段の過ごし方」からも判断していくことです。健康な人でも得手・不得手があるように、患者様にも簡単にできることとなかなかできないことがあります。いろいろな視点から観察し、そこから得られる情報が多いほど判断も容易になります。だからこそ、患者様に寄り添っていかなければならないと感じています。

Q4.患者様とのエピソードで印象的なことはありますか?

 大変だったこととしては、自分が健常だと思っておられる方が入院されたことです。障害を持ったことを認めたくない気持ちが強いので、話を聞いてくださらないのです。ついには怒り出して訓練どころではなくなります。ですから、訓練・訓練というのではなく、ご近所同士で話をするような感じで距離を詰めていきます。基本的には、皆さん話を聞いて欲しいと思っておられるようです。
嬉しかったこととしては、入院された時は話すことも食事をすることも難しかった患者様が、訓練を終えて退院する3日前に手紙を書いてくださったことです。「ありがとう」と言って手紙を渡されると、大変だったことも吹き飛んでしまいました(笑)

Q5.リハビリテーションで大切なことは何だと思いますか?

 近年よく言われていますが「チーム医療」です。特に理学療法士・作業療法士とは密接に連携していく必要があります。人間の行動は一つの動作だけで成立していません。「食べる」ことを例にとっても、まずは椅子などに座ります。この姿勢を保つためには理学療法の訓練が必要です。箸やスプーンを持つ動作もあり、それを上手に動かし食べ物を落とさないように口まで運んでくることも必要です。これらの動作は作業療法の領域になります。出来ること、出来ないことを把握して適切な訓練をしなければよい結果は出ません。逆に、私たち言語聴覚士から話しかけ方や伝え方をアドバイスすることもあります。連携を密にするために、月に1回は担当者が集まってカンファレンスも行います。新しい発見があれば、その日のうちにメールなどで情報共有することも日常的に行われています。

Q6.そもそもリハビリテーションに興味を持ったきっかけは何ですか?

 高校卒業後スポーツ系の専門学校で学び、そして就職しました。でも何か物足りなく感じ始めて、もう一度進むべき道を考えたとき、知り合いの方が「リハビリテーションカレッジ島根」のことを教えてくださいました。ここなら国家資格が取得できるし、リハビリテーションはこれからますます必要になる分野だと聞き、オープンキャンパスに参加してみました。その時、聞き慣れない「言語聴覚士」という職種を知りました。リハビリテーションのなかでも新しい分野を学んでみたいと思ったのが言語聴覚士をめざしたきっかけです。

Q7.「リハビリテーションカレッジ島根」での4年間で得たことは何ですか?

 私は人見知りな性格で、積極的に人と話すのは苦手なほうでした。もちろん、今では患者様や同僚と話すことに苦手意識はありません。学校の先生が気さくな方ばかりで、すぐに相談に乗ってくださいますし、実習などでうまくいかずに落ち込んでいた時などはさりげなく励ましてくださいます。「リハビリテーションカレッジ島根」でのいろいろな経験を通じて変わっていけました。本当に感謝しています。入院してこられる患者様一人ひとりに柔軟に対応できるのも、学生時代にこうした経験ができたからだと思います。

2017.05.01

山本 早弥香さん

◆作業療法学科2014年卒(石見智翠館高校出身)

◆勤務先
独立行政法人 国立病院機構
浜田医療センター 作業療法士

 Q1.現在の仕事内容について教えてください。

 リハビリには、入院後1週間くらいまでの時期に行う「急性期」のリハビリと社会復帰・在宅復帰を目指した「回復期」のリハビリの2種類がありますが、私は「回復期」のリハビリに携わっています。現在は整形外科や脳神経外科の患者様がメイン。ベッドの上での寝返りや起きる練習、ズボンや靴下の着脱、トイレや入浴といった日常の動作が退院後にスムーズにできるようにリハビリをするのが仕事です。実際に患者様のご自宅に伺い、お風呂や階段の手すりの位置などについてアドバイスすることもあります。同じ病院に「リハビリテーションカレッジ島根」の卒業生がたくさんいるので心強いですね。

Q2.どんなときにやりがいを感じますか?

 患者様にとってリハビリは、肉体的にはもちろん、精神的にきついことも多いですが、できたときの喜びは人一倍。その喜びを一緒に分かち合える素晴らしい仕事だなと思います。たまに退院された患者様が、検診で病院に来られた時にリハビリ室に顔を出してくださることも。退院されてからの様子をいろいろ話してくださるのですが、「おかげさまで元気でやっていますよ」と声をかけられると本当に嬉しいですね。

Q3.リハビリテーションを行うにあたり、心がけていることはなんですか?

 大切にしているのは患者様とのコミュニケーション。回復期は1ヶ月~半年程度入院される方が多く、ゆっくりとリハビリをしていきます。目先のことではなく、患者様の退院後の生活を視野に入れて治療計画を立てなくてはいけないのですが、患者様の生活をイメージするのにコミュニケーションは不可欠です。患者様の症状も一人ひとり違うので、臨機応変に対応しながら、理学療法士や看護師の方とも連携しながら治療を行っています。普段の何気ない会話で患者様との距離がグッと近づくとリハビリ効果がとても上がるんです。患者様の笑顔をなるべく引き出せるように日々努力しています。

Q4.いろいろな工夫がすべて成果につながっていますか?

 ケガの程度によっては、リハビリをしたからといって必ず良くなるという保障はありません。特に、患者様やご家族が「ここまで回復したい」とハッキリとした目標をもって頑張っていらっしゃって、なかなか成果が出ないときには私もとても悔しいし、患者様にかける言葉が見つからないこともあります。そんな時は自分一人で背負い込まず、先輩に相談してアドバイスをもらうようにしています。相談するとき心がけているのは、「私はこう考えているのですが、どう思われますか?」と自分の見解をまとめておくこと。自分なりの意見を考えておくことで、問題点も明白になり、解決につながりやすくなっているような気がします。

Q5.患者様にかけられた言葉で心に残っていることはありますか?

 以前、退院された患者様から「元気がないよ、笑顔、笑顔。愛嬌は必要だよ」と言われたことがあったんです。ああ、そうだなと素直に思うことができ、患者様から笑顔の大切さを教えていただきました。また、あるとき別の患者様と些細なことで口喧嘩になりそうになって落ち込んでいたのですが、先輩から「口喧嘩できるぐらいに仲良くなったってこと。患者様にとっても良かった」と言っていただきホッとしました。家族のように信頼してもらえる関係を築けるように、これからも頑張りたいですね。

Q6.勤務形態はどのような感じですか?

 8時15分始業で、17時にはリハビリが終わります。それからパソコンで電子カルテに入力したりしていると帰りが20時を過ぎることも多いです。もっと技術や知識を身に付けたいという思いから、院内で行われる作業療法士の勉強会や外部の勉強会には積極的に参加しています。院内の勉強会は昼の休憩時間に行われていますが、テーマを決めて発表するのでとても勉強になります。休日を利用して、月に一度、友達と大好きな温泉に出かけるのが最大の楽しみ。広島までショッピングに行ったり、同期の人達と食事に行ったりすることで、ストレスを発散させています。

Q7.リハビリテーションの世界に進んだきっかけは何ですか?

 最初は全く考えていませんでした。高校の担任の先生に作業療法士の仕事について教えてもらったのが興味を持ったきっかけです。いろいろ調べて「リハビリテーションカレッジ島根」のオープンキャンパスに参加。先生と学生の仲がとても良いことと、カリキュラムに魅力を感じて入学しました。自宅から通えるのも決め手になりましたね。

Q8.学生生活はいかがでしたか?

 バスケットボールや吹奏楽など、たくさんのサークルに掛け持ちで入っていたんです。サークル活動は楽しいし、先輩方といろいろな話をする機会ができたことが一番良かったなと思います。心に残っているのは、車椅子を使った実習。学校から駅まで実際に車椅子を使う実習だったのですが、車椅子ってこんなに大変なんだとびっくり。あの経験があるからこそ、患者様の辛い気持ちが理解できるようになりました。

Q9.実習先の先生に言われたことで今も役立っていることはありますか?

 実習先の担当の先生に「ケガや病気の人の心にもっと寄り添った方がいい」と言われたこと。コミュニケーションがとりづらい患者様と接するときには、その言葉を思い出して積極的に関わるように心がけています。

Q10.国家試験の勉強は大変でしたか?

 大変でした。友達と励まし合えたから乗り切れたと思います。国家試験は過去問をひたすら解くことが大切。それと、基礎はしっかりやっておいた方がいいですよ。先生には、学生一人ひとりに親身になって教えていただき、本当に感謝しています。

Q11.社会人になるまでにやっておいた方がいいと思うことは何ですか?

 アルバイトはできればしておいた方がいいと思います。私は水族館「アクアス」でソフトクリームの販売をしていたのですが、人に対する気配りや敬語の使い方などをしっかり身に付けることができました。また、お客様が次に何をしたいのかなど先を見越す力も養たのではないかと思います。アルバイトでは幅広い年代の方と接することも多く、その経験は必ず実践で役立つと思いますよ。

Copyright (C) リハビリテーションカレッジ島根 All Rights Reserved.